第1話「不動産査定の方法」
2024年09月06日
スガヤのコラム ~札幌不動産売却の疑問点~
こんにちは、センチュリー21 TRAD 札幌店の菅谷(スガヤ)です。
この度、弊社HPリニューアルに伴い、真面目なコラムを爆誕させました!
私、宅建士(昔で言う宅地建物取引主任者、今は宅地建物取引士と言います)のスガヤが主に不動産売却に関する疑問点について、つたない経験や調べた内容をもとに記事を作成し、ご紹介する事で、皆様と私で共に不動産売却について賢くなっていければ良いなという目的で、少しずつ続けていければと考えております。
まずは最初に、こんなテーマを。
■ 不動産業者の人は価格をどのように算出してるんでしょうか?
売主様「査定して」 不動産業者「はい、これが査定価格です」と査定価格が出てくるかと存じます。
売主様としては、査定価格さえ分かればその算出方法など別に知らなくても良いことではございますが、どのような方法で査定されるのかを知れば、売主様ご自身でもある程度考えられる事が増えますので、とても有意義な内容かと存じます。
さて、不動産の価格の算出の方法は、代表的には以下の3つの手法があります。
①取引事例比較法
②原価法
③収益還元法
厳密に言葉で定義すると難しくなりますので、多少の不正確さはあるにせよ、たとえ話で簡単にご説明致します。
【例:マンション(居住用)の場合】
・①取引事例比較法を使って算出させて頂いております。
・例えば、「●●マンション」の601号室を査定する場合、まずは同じマンション内で過去に販売された事例がないかを調べます。
・201号室の事例があれば、それと比較し、算出致します(査定システムを活用します)。
・間取りや方位が同じでも、6階の方がフロアが高い、リフォームがされている、設備が新しい等を比較・評価します。
・極力新しい事例が望ましいです(札幌では価格が高騰している事がありますので)。
・同じマンションがなければ、類似のマンション(立地、広さ、築年数等の条件が近いもの)を探し、それと比較します。
【例:一戸建ての家の場合】
・一戸建ての場合ですと、土地の部分を①取引事例比較法、建物の部分を②原価法、ということで分けて金額を出して、最後に合計したものを査定金額ということで提出させて頂いております。
・マンションとは異なり、土地の場合はほぼ同じものはございませんので、極力類似の物件を探し、比較します。
・建物部分の②原価法は、例えばその一戸建てを建てるのにいくらかかって(原価)、そこから何年経ったのか(劣化して価値が減少したか)、という内容で算出します(査定システムを活用します)。
・木造の方が原価が安いが劣化も早い、鉄筋コンクリートなら原価は高いが劣化は遅い、という考え方です。
【例:マンションや一戸建てを貸している場合】
・賃貸でお貸しになっているということですと、収益不動産ということで見させて頂いておりますので、③収益還元法を使って金額の算出をさせて頂いております。
・例えば分譲マンションの1室を月々50,000円でお貸ししている物件の場合、
・年間収入:50,000円×12か月=600,000円
・表面利回り(税金等の支出を考慮しない利回り):投資家さんが表面利回り10%なら検討してくれるかな?と仮定した場合、
・査定価格:600,000円÷10%=6,000,000円(=10年で元が取れる) と算出します。
・仮に5%でも検討してくれると仮定すれば、査定価格は12,000,000円(20年で元が取れる)となります。
・物件の価値や相場等により、表面利回りを検討致します。
・低い賃料・古い物件・小さい物件の方が表面利回りは高く、高い賃料・新しい物件・大きい物件の方が表面利回りは低く設定する傾向にあります。
かなりざっくりとしたご説明ですが、イメージ湧きましたでしょうか?
弊社、査定は無料ですので、お気軽にお申し付けくださいませ!
不動産に関するご相談がございましたら、ぜひ『センチュリー21 TRAD 札幌店』へ!
(ご参考) 『アットホーム 不動産用語集』より
取引事例比較法とは
https://www.athome.co.jp/contents/words/term_1656/
原価法とは
https://www.athome.co.jp/contents/words/term_1655/
収益還元法とは
https://www.athome.co.jp/contents/words/term_1658/